今年に入ってですが経済産業省から近年、稀に見る 大規模な補助金が発表されました。 まだ概要が発表されただけで細かいところは今後、 発表されると思うので今日は簡単に書いていこうと 思います。 尚、公式リンクを張っておきますので是非、そちら も確認してくださいね。 リンクはここ ① 事業再構築補助金とは 【新分野展開や業態転換、事業転換等の取組・・・】 等々の企業の思い切った事業再構築を支援するため に一定の要件を満たす企業に補助金を交付するという ものです。 この思い切った取組とは例えば飲食業(喫茶店経営) ですと ・ 飲食スペースを縮小し ・ 新たにコーヒー豆や焼き菓子のテイクアウト販売 を実施するようなものです。 ② 事業再構築補助金の対象事業者 対象はまず以下の三つの要件をすべて満たす必要があります。 Ⅰ 【申請前の直近6か月のうち、任意の3か月 の合計売上高がコロナ以前(2019年または2020年 1月から3月)の同じ3か月の合計売上高と比較して 10%以上減少している中小企業等】 任意の3か月とあるので連続した3か月では ないみたいです。飛び石で売上高を選んでも 問題ないと思われます。 Ⅱ 【事業計画を認定経営革新等支援機関や金融 機関と策定し、一体となって事業再構築に取組 む中小企業等】 認定経営革新等支援機関とは・・・なんとも舌を 噛みそうな呼び名ですが主に会計事務所や中小企業 診断士などの士業、金融機関が登録されています。 お近くの機関を探す場合、こちらをクリックです。 注意すべき点は ・ 自分1人で申請しても審査ではじかれる (認定支援機関又は金融機関と一緒に事業計画を作成 するのが前提) ・ 補助金額が3000万円を超える案件は金融機関 の参加も必要。3000万以下の場合は認定支援機関 のみでOK です。 Ⅲ 補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均 3.0%(一部5.0%)以上増加、又は従業員一人当たり付 加価値額の年率平均3.0%(一部5.0%)以上増加の達成。 ※ 付加価値=営業利益+人件費+減価償却費 お。小難しい話が出てきました。かいつまんで話すと 【補助金貰うんだよね?じゃあ当然、今よりも利益出してね】 ちなみに今の段階では出てきていませんが補助金が 交付されているのに現状と変わらない業績の場合、 交付された補助金の一部返還要求が無いとも限りません。 これらの要件をすべて満たす中小企業等が対象となり ます。では中小企業等とはなんだろう・・・ということ になりますが概要書によりますと・・・ と定義されています。 ③ 事業再構築補助金の申請 公募開始は3月となる見込みです。何日からとは 現時点で書いていません。 注意する点はこの補助金、申請はすべてjGrants という電子申請システムでの受付となります。 このシステム、なんと申請からIDの発行まで2~3 週間かかります。申請をお考えの方は早めに手配 しておくことをお勧めします。 ④ 事業再構築補助金の金額 いくつかパターンがありますが今回はオーソドックス であろう【中小企業かつ通常枠】でお話します。 ・ 補助額は100万~6000万 ・ 補助率は2/3 となっています。 例えば9000万の投資をした場合、補助率が2/3なので 9000万×2/3=6000万となります。 よって投資額のすべてが補助金で賄えるわけではあり ません。1/3は自社から持ち出しです。 また今回はより深刻なダメージを受けた事業者に対し 特別枠という通常枠よりさらに補助率が高いものもあ ります 概要書によると特別枠で申請された場合、仮に 特別枠で不採択となった場合でも通常枠で再審査 されるので要件を満たす方は検討する価値があり ますね。 ⑤ 事業再構築補助金の注意点 この補助金に限らずすべての補助金について 注意点ですが A 補助金は原則後払い 以前の記事でも書きましたが補助金の申請から 交付の大まかな流れは 申請 → 採択 → 支出 → 報告 → 補助金交付 となります。つまり支出から交付までのラグが 生じ資金繰りを予め考えておかないと、とんで もないことになります。 B 審査、検査とチェックが二回ある 補助金の交付までには ・ 申請内容を採択・不採択 ・ 報告を検査して合格・不合格 と二回のフィルターがかかります。 申請が不採択の場合、まだ支出が発生してないので ある意味、後戻りできますが完了報告で不合格とな った場合は最悪です。完了報告のお話はぜひ、以前の 記事を読んでみてくださいね C 卵が先か鶏が先か 【補助金の交付を受ける】という結果は同じですが それが ・ 新たな試みをするために補助金が欲しい か ・ 補助金が欲しいから新たな試みをする かで全然、違います。前者は新たな試みを行う ために現在の企業状況、強み・弱み、再構築の 必要性、再構築の内容、市場の状況・・・・ と様々な角度から検討、実行されますが後者の 場合ですと単純に補助金が欲しいだけです。 僕も何件か補助金の相談を受けたり完了報告の お手伝いをさせていただきましたが 【単に補助金を受けたいだけ】 【補助金を受けるために補助対象外経費をこねくりまわそうとする】 こんな人はまず失敗します。持ち出し分だけお金 が減っておしまいです。 以上、本当に簡単ではありますが事業再構築補助金 についてお話させていただきました。詳細は取説が 出てからじっくり読んでみたいと思います。 補助金は毒にも薬にもなりますからしっかり自社と 市場を見極めた上で申請しましょうね 今日のwriter: y.hori バックナンバーはこちら
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