【売上は上がってるけどお金が無い・・・】 一度や二度はそんな経験や頭によぎったことが あると思います。 今日はそれに関連するお話と売上金の回収延滞 がどれほど資金繰りに影響を与えるのかをお話で きたらいいと思います。 ① 受注から入金まで 受注から入金までのプロセスを大まかに示すと大体、 このような感じになります
支払と入金の関係ですが悲しいかな、通常は支払が 先にきて入金は早くて引渡・請求書送付後の1ヵ月後、 長ければ数ヶ月後になったりします。 ところが試算表の損益計算書には支払と入金の ラグなんか関係なく ・ 売上 ・ 仕入 と出て差額が利益で出てきます。これが頭の中の 【売りと買い】 と 【資金繰り】 が乖離してしまう原因です。
ちなみに 【じゃあ、売上げたけど未入金はどこを見れば分かるの?】 ですが試算表の貸借対照表で【売掛金】という科目 で出てきます。売上から入金までのラグが長ければ 長いほど売掛金は大きくなる傾向です。 ※但し会計処理を手抜きしてる場合は出てきません。ここでは そのお話は省きます。 ② 入金延滞があると・・・ お仕事をしてさぁ、あとは入金を待つだけ! と、ワクワクしながら待っていましたが一向に入金が ありません。
この場合、資金繰りにどのような影響があるのか 少し深掘りしてみます。 <設例> ・ 売上金 110万 ・ 仕入金 55万 ・ 消費税率 10% ・ 法人税率 30% ・ 金額は税込み 取引図を表すと以下のようになります
はい。売上から仕入を差し引いて55万。 さらに税金の支払いが概ね20万ありますので 手元に残るのは35万です。Happyですね。 さて、今度は売上金が入ってきてない場合(遅延)です。
仕入れについてはどの道、55万は既に支払っている ので入金に遅延があろうがなかろうが影響なしです。 問題は税金計算をする場合、売上【請求】、仕入【請求】 で損益計算をするイメージなので入金があろうがなかろうが 無慈悲に税額がやってきます。 ※一応、税額については取り戻す方法もありますがここでは 省略致します。 この場合ですと仕入代金支払と税額が加算されて マイナス75万です。家で寝てたほうが±0なのでマシですね。 更に言うとこんな状態なのに 【利益出てるから費用こしらえて節税しましょう!】 などと言うアホもいます。いや、入金延滞の回収に 力を入れるのが先でしょう。
③ 売上金を焦げ付かさないために・・・ まずは日々の売上金管理が必要です。 ・ 発生 ・ 回収 ・ 残高 を得意先別に作っておいて得意先別にどの程度 回収が滞っているのかを分かるようにしておくこと です。 excelで作るもよし、事務用品屋さんに行けば 集計表を売っているので買うのもよしです(買った 後、記入するのが大変ですが・・・) 次に可能であれば得意先別の入金サイクルの リスト作りです。 例えば1ヵ月サイクルの入金であれば通常、売掛金は 直近1ヵ月の残高しか残らないはずです。 2、3ヵ月も残るようでしたら何らかの異常が起きている 可能性があります。 更に言うなら出来ることなら入金を前受制やその場で ニッコリ現金払いだと安全性は高まります。 いかがでしょうか。売上金の長期遅滞は資金繰りに クリティカルな影響を与えます。 ただ長期遅滞に至るまでに防ぐ方法は沢山あります ので是非、自社でも見直してみてくださいね。 本日の記事はいかがだったでしょうか。 良ければFB の高評価を押していただければ 中の人は非常に喜びますのでよろしくお願いします。
今日のwriter: y.hori バックナンバーはこちら