「陰引き」みひき
日照の悪い土地部分は農作物の収益性を考慮して、
境界を動かし台帳の面積を小さくする。

「畔際引き」あぜきわびき
畔の幅を一尺として左右一尺ずつ境界を動かし、
境界を動かし台帳の面積を小さくする。

「四壁引き」しへきびき
屋敷のある宅地部分について少し余裕を持たせ、
境界を動かし台帳の面積を小さくする。

「抜歩」ぬきぶ
農地の中に、池や石塚などがあれば、その収益性
のない部分を除外する。

「縄心」なわごころ
検地奉行が裁量で決める、現代版の課税面積控除。
過酷な年貢の取り立てを憂慮し、農民を疲弊させない
ための境界確定方法。台帳の面積を小さくする。

「縄だるみ」なわだるみ
距離を測る際に、麻縄を強く引っ張るが、どうしても麻縄
がたるんでしまう。その補正として、その長さに応じたたる
み分の長さを、測った距離から除外すること。これにより
台帳の面積を小さくなる。

検地という測量が、土地の正確な面積を測るというよりも、
年貢取立てのための面積を測っていたことがわかると思い
ます。上記の境界確定方法は、土地の筆界を確定させる
というより、どうやら税控除や優遇措置に近いです。

ちなみに「縄伸び」は面積が広がるケースです。税金を土
地で納める物納時に発覚します。物納時には測量が必要
となるからです。そうするとセットで相続税も上昇します。

まあ、物納そのものが制度はありますが、税務署が嫌がり
ますので、あまり数はありません。
通常困るのが面積・形共に違うケースです。真面目に測量士
さんを入れるとすぐ五十万位のお金がかかります。我々も少
々の差異はよくありますから、実測はしますが、面積は謄本上
の面積を使います。全然違うときは、困り果てて実測したうえで、
ネット上から写真をつけて評価します。

ネットのない時代は航空写真をわざわざ取っていたらしいです。
このように土地の評価は愕然とするケースが多々あり、またどう
して今の形になったのはほとんど不明です。



当初の話に戻りますがやはり不動産は奇々怪々です。


今日のWriter: k.nakamura

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