今回から【耳が痛ぁあぁ~い】お話を三回 に分けてお伝えできればと思います。 耳が痛い分、身になるお話だと思っております ので是非、めげずに三回とも読んで頂ければ と思います。 お仕事柄、月次試算表を拝見させて頂きますが 月末の在庫(商品、原材料、仕掛品・・・)を反映 されているのは約半数といったところでしょうか。 月末在庫を試算表に反映させない場合、どんな デメリットがあるでしょうか。思い浮かぶのが二つ ありますが、今回は一つ目。 ☆ 今月の正しい利益が分からない 粗利益は 売上 - 売上原価 で計算されます。では、売上原価はどのように 構成されるのでしょうか。 売上原価 = 月初在庫 + 当月仕入 - 月末在庫 となります。イメージしてもらえれば例えば毎月300万 売り上げている会社が来月に沢山、売り上げるために 今月、がばっと商品を仕入れたとしましょう。(がばっ と仕入れた商品の大部分は翌月に売るので今月は 残っているとします) 月末在庫を毎月把握されている方の損益はこんな 感じになります。 <正> 売上高① 3,000,000 月初在庫 500,000 今月仕入 3,000,000 月末在庫 2,000,000 売上原価② 1,500,000 粗利益③ 1,500,000(①-②) では月末在庫を把握していない会社の試算表 はどんな感じかというと・・・ <誤> 売上高① 3,000,000 今月仕入 3,000,000 売上原価② 3,000,000 粗利益③ 0(①-②) <正>と<誤>では150万円も利益に差が あります。これで毎月の損益が正確に分かる のでしょうか。不思議です。 月次で在庫を把握されてない会社は毎月把握し てない事が通常ですので当然、翌月月初の在庫 も分かりません。分かるのは決算時の【期首】、【期末】 だけです。 これでは毎月、自社が 【儲かってるのか:黒字】 【儲かってないのか:赤字】 を正しく判断することは到底、不可能です。 今月が黒字か赤字かで翌月以降の経営判断は 変わるはずです。その判断に大きくインパクトを与 える粗利益を算定できない会社が果たして良い判 断ができるのかどうか疑問に思わざるを得ません。 『そんな事言っても毎月、在庫をカウントするのは大変だよ』 という言葉が聞こえてきそうですね。3回目のお話で 月末在庫を推定する簡易な方法をお伝えしますの で是非、最後まで読んでくださいね。 今日のWriter: y.hori